パラオを潜るなら、これを持っていけ!元ガイドが教える必携アイテム


こんにちは。AQROSスタッフの花木です。
前回の記事では、直行便の就航でぐっと身近になったパラオの魅力をご紹介しました。
今回はその続編として、実際にパラオで潜るときに「本当に持って行ってよかった」と思えるアイテムを、パラオガイド経験から厳選してご紹介します。
ドリフトダイブの必需品、カレントフック

パラオのダイビングといえば、やはり“流れ”を楽しむドリフトダイブ。
特にブルーコーナーなどの外洋ポイントでは、潮の流れが強くなることもあります。
そんな時に欠かせないのがカレントフック(リーフフック)です。
サンゴを傷つけないようリーフの岩盤にフックを掛け、BCDに少しだけ空気を入れて浮力を調整すれば、まるで凧のように安定した姿勢で潮に乗ることができます。
両手を自由に使えるので、魚群を撮影したり、海の景色をじっくり眺めたりする余裕も生まれます。
フックはステンレス製のしっかりしたものを選びましょう。 流れの中で体のバランスを保つために、BCDの中心付近に取り付けられるようDリング付きウェイトベルトキーパーをセットで用意しておくと安心です。
パラオでは“1人1本”がルール。シグナルフロート

パラオの海ではドリフトダイブがメインで、エントリーとエキジットがかなり離れているため、ボートと距離が離れることも珍しくありません。
過去の事故を教訓に、パラオではすべてのダイバーが1人1本のシグナルフロートを携行することが法律で義務化されています。
シグナルフロートは、水面で自分の位置を知らせる大切な安全装備です。
船や飛行機からも見えやすいように、ビビッドなオレンジ・イエロー・ピンクなどのカラーとなっています。
BCDのポケットに入るコンパクトタイプや、オモリ付きで水面で立ちやすいモデル、ロープが付属して水中から打ち上げ可能なタイプなど、用途に合わせて選びましょう。
また、収納時にロープをすっきりまとめられるフィンガーリールがあると便利です。
リールに巻くロープの長さは10m前後が目安。
流れのある海ではできればコンパクトなものよりは長めで目立つものがおすすめです。
“安全装備”は快適さの延長線上にある
カレントフックやシグナルフロートは、ただの「安全装備」ではありません。
パラオのような外洋でのダイビングでは、安心して潜ることが快適さにつながるんです。
しっかり装備を整えておけば、流れの中でも無駄な動きを減らし、エアの消費も少なくなります。
結果的に、より長く・穏やかに海を楽しむことができる。
これが“安全=快適”という考え方です。
おすすめ:実際に使っているギア
ここでは、私が現地で使っている、信頼できる定番ギアを紹介します。
リーフフック The Standard カレントフック ワイヤーコイル 1.3m
丈夫なステンレスフックと伸縮性のあるコイルで、潮の流れにも強い。
ウェイトベルトキーパー Dリング付き(The Standard)
カレントフックを体の中心に固定し、安定姿勢を保つのに最適。
シグナルフロート The Standard 1.3m 806690090000
持ち運びやすく、BCDポケットにもはいるし、外にぶら下げることも可能。
フィンガーリール The Standard 10mタイプ
軽量で片手でも扱いやすい。ロープの巻き取りもスムーズ。
どれも現場のガイドが実際に使っている定番装備です。初めての方も、迷ったらこの組み合わせを選べば間違いありません。
最後に――
パラオの海は、自然の力を全身で感じる場所です。
だからこそ「自分と海を繋ぐ道具」を持っているかどうかで、楽しみ方が大きく変わります。
安全のためだけでなく、より自由に・より楽しく潜るために。
カレントフックもシグナルフロートも、私たちダイバーにとっての“翼”のようなものです。
装備を整えて、ぜひ次の旅ではパラオの流れを感じてみてください。
きっと、今までの海とは違う景色が見えてくるはずです。
次回予告:「ボートの上も、街歩きも快適に!」
次回は、ボート移動やアフターダイブを快適に過ごすためのアイテムを紹介します。
スコール対策のボートコートや、紫外線から肌を守るラッシュガード、防水バッグなど、旅の満足度を高める便利アイテムをピックアップ。
パラオでの滞在をもっと心地よくするヒントをお届けします。


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